Eclipseを使って開発をしていると,英語のコメントなどを翻訳したくなったりする。特にオープンソースのJavaのソースコードなどを見ているときに,手軽に翻訳ができると便利である。Webブラウザや翻訳ソフトを使えば翻訳はできるが,Eclispeといったりきたりするのはとても面倒。Eclipseの中で済ませたくなる。
そこで,日英,英日の翻訳をしてくれるプラグインを作ってみた。このプラグインは,翻訳をしてくれるビューをEclipseに提供してくれる。動作確認はEclipse3.0.1で行ったが,たぶん3.0以上であればOK。スクリーンショットはこんな感じ。

インストールはSoftware Updateを使って自動インストールを使って行う。[Help]-[Software Updates]-[Find and Install]メニューを選択して,「Install/Update」ダイアログを表示させる。[Search for new features to install]項目を選択させて[Next]ボタンを押下,次の画面の[New Remote Site]ボタンを押して,表示される「New Update Site」ダイアログの各項目に以下のように入力し[OK]ボタンを押す。
Name: Yoichiro's update site
URL: http://www.eisbahn.jp/update-site/
すると,[Sites to include in search:]項目内にサイトが追加されるので,それにチェックを入れて[Next]ボタンを押す。次の画面で「TranslationView Plug-in Feature」が表示されるので,それにもチェックを入れて[Next]ボタンを押す。「フリーウェアです。再配布してもいいけど,改変はしないでね」という超簡単なライセンスが表示されるので,同意できる人は[I accept ...]項目にチェックを入れて[Next]ボタンを押し,さらに次の画面で[Finish]ボタンを押す。「電子署名がないぞ」と警告ができるが,[Install]ボタンを押すことでインストールが行われる。インストール完了後,(たぶんやらないでもOKだけど)ワークベンチを再起動して準備完了となる。
翻訳ビューを呼び出すには,[Window]-[Show View]-[Other]メニューを選択し,[Other]カテゴリにある「Translation」を選択し[OK]ボタンを押すことで,翻訳ビューがパースペクティブに追加される。
使い方はとっても簡単。Beforeフィールドに翻訳したい文章(英語か日本語)を入れて,そのフィールドをフォーカスアウトさせる(マウスでAfterフィールドをクリックする,[Ctrl]+[Tab]キーを押す,など)ことにより,Afterフィールドに翻訳結果が表示される。基本的にはこれだけ。シンプルである。
ただし,エディタとの連携は考えてある。テキストエディタやJavaエディタの中で翻訳したい文字列を選択状態にしておき,翻訳ビューをアクティブにするだけで,自動的に選択文字列を翻訳し結果を表示してくれる。ちなみに,全部半角文字だった場合は英日翻訳,一文字でも全角文字が含まれていた場合は日英翻訳を行う。
翻訳ビューのツールバーとメニューには,いくつかのアクションが準備されている。左から順に解説すると...
「
」ボタンを押すと,翻訳結果の文章をアクティブになっているエディタに挿入する。
「
」ボタンを押すと,翻訳結果の文章をクリップボードにコピーする。
「
」ボタンを押すと,BeforeフィールドおよびAfterフィールドをクリアする。
「
」ボタンをOFFにすると,テキストエディタから読み取った選択文字列の[/*][*][*/][//]およびタブ文字を空白に変換する。
「
」ボタンをOFFにすると,テキストエディタから読み取った選択文字列のタグ文字(正規表現でいうと?[a-zA-Z]+>)を空白に変換する。
という機能である。「
」ボタンと「
」ボタンを両方ともOFFにしておくと,Javaソースコード中のJavadocコメントを翻訳する際に言い感じになるだろう。
このプラグイン,Exciteの翻訳サイトを使って翻訳を行っている。つまり,翻訳結果は内部でHTMLを解析して抜き出しているのである。よって現時点では,Exciteの翻訳サイトのHTTPリクエストの書式や結果のHTMLの内容が変わってしまうと,翻訳はできなくなるのでご了承いただきたい。もちろん,今後うまくカスタマイズできるように機能拡張するつもりではいる。
「こんな機能付けて!」とか「ソース公開してよ」などのご要望や不具合報告は,コメントなりトラックバックなり掲示板なりでご連絡ください。